米テスラがEVの新型「ロードスター」を世界最大級のロケットで宇宙空間に打ち上げた。奇抜なパフォーマンスにも見えるが、そこに「常識」を破壊しようとするイーロン・マスクCEOの強い思いがある。これだけの技術力を備えているチームなら、自動車生産の常識も破壊できる、というメッセージが感じられる。

EV(電気自動車)「ロードスター」から見える青々とした地球──。2月6日、世界最大級の新型ロケットの打ち上げに成功した米スペースXとテスラのCEO(最高経営責任者)を兼任するイーロン・マスク氏が粋な計らいを見せた。このロケットを使って宇宙空間に運んだロードスターからの映像をインターネット配信したのだ。
奇をてらったパフォーマンスと見る向きもあるだろう。その直後に発表したテスラの決算が厳しい台所事情を浮き彫りにしたとなれば、なおさらだ。
2017年1~12月期のテスラの最終赤字は、約22億ドル(約2400億円)と、前年同期の3倍近くに拡大した。赤字の最大の要因は、手ごろな価格のEV「モデル3」の量産遅延。当初17年末の予定だった1週間当たり5000台の量産体制も18年6月まで遅れる見通しだ。
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