安倍晋三首相がトランプ米大統領と初の首脳会談を行い、日米同盟の強化や経済対話の新設で合意した。トランプ氏が安全運転に徹し、両首脳の蜜月ぶりのアピールを優先したことで日本政府内には安堵感が広がる。だが、通商や為替を巡る問題はひとまず先送りされただけ。今後は実利を狙う米側との溝が広がる恐れがある。

世界が注目する中、親密な関係をアピールした安倍首相とトランプ米大統領(写真=CNP/時事通信フォト)

 「安全保障面は満額回答。経済についてもほぼ狙い通りの着地だった」。一連の会談や「ゴルフ外交」の成果について、外務省幹部はこう評価する。

 入国制限問題などを巡ってトランプ大統領が米国内外から批判を浴びる中、安倍晋三首相は自身にも矛先が向けられるであろうことを承知の上でトランプ氏の厚遇に応じた。

 昨年11月のニューヨークでの会談などを踏まえ「外交や安全保障に足場がないトランプ氏は相談相手として自分を必要とするはずだ」と関係者に漏らしていた安倍首相。トランプ氏の窮地は日本の好機とばかりに関係強化に突き進んだ。