保険事業の損失と主力事業の不振で1兆円以上の巨額赤字を計上した米ゼネラル・エレクトリック(GE)。発電用タービンなどの電力事業が低迷。航空機エンジン事業や医療機器事業が好調でも補えなかった。IoTを活用した産業機器向けサービスに力を注いできたが、収益拡大に時間がかかる現実を見せ付けた。

<span class="fontBold">発電用大型ガスタービン(上)の不振がジョン・フラナリーCEOを悩ませる</span>(写真=AP/アフロ)
発電用大型ガスタービン(上)の不振がジョン・フラナリーCEOを悩ませる(写真=AP/アフロ)

 産業機器の世界の巨人が苦境にあえぐ。2017年10~12月期に98億2600万ドル(約1兆700億円)の最終赤字を計上した米ゼネラル・エレクトリック(GE)である。

 巨額赤字の主因は、傘下の保険事業での62億ドルの損失。医療費高騰などを受け、加入者への支払いが想定以上に膨らむことによるものだ。この件に関しては、米証券取引委員会(SEC)がGEのこれまでの対応が適切だったかを調べている。

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