10億ドルをベンチャーに投資すると発表したルノー・日産・三菱自連合を率いるカルロス・ゴーン氏。EV向けの全固体電池やAIではトヨタ自動車が研究開発で先行する中で、焦りも透けて見える。大規模な投資を公約することで、先端的なベンチャーの情報を集めて、変化への対応を急ごうとする。

仏ルノー・日産自動車・三菱自動車連合がVC(ベンチャーキャピタル)の設立を発表した。3社連合のCEO(最高経営責任者)であるカルロス・ゴーン氏は1月上旬の記者会見で、「5年間で10億ドル(約1100億円)を投じる」と高らかに宣言。EV(電気自動車)や自動運転、AI(人工知能)などの先端分野を切り開く有望ベンチャーと手を組むことで、自動車産業を取り巻く環境変化を乗り切る覚悟を示した。
3社連合が設立したVC「アライアンス・ベンチャーズ」の最初の投資先は、EVの次世代電池として注目を浴びる全固体電池向けの素材ベンチャー、米アイオニック・マテリアルズ社となる。同社は、レアメタルである「コバルト」を使わない全固体電池向け素材の開発を進めていることで知られる。
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