総務省が、携帯電話大手3社の寡占崩しを狙い、新たな有識者会議を立ち上げた。大手と格安スマホの公正競争を阻んできた要因をあぶり出し、今春にも対策を打ち出す。硬直しつつある携帯業界に新たな料金・サービス競争をもたらせるか。

<span class="fontBold">会議の冒頭で「モバイル市場は寡占状態」と強調した坂井学・総務副大臣(左から3人目)</span>
会議の冒頭で「モバイル市場は寡占状態」と強調した坂井学・総務副大臣(左から3人目)

 「3社寡占の問題に業を煮やした総務省が思い切った手を打ってきた」

 業界関係者が異口同音にこう語る有識者会議が議論を開始した。総務省が2017年末に発足させた「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」だ。初会合には坂井学・総務副大臣や事務方の幹部が多く出席し、小林史明・総務大臣政務官も音声会議で参加。坂井副大臣が「モバイル市場は(NTTドコモ・KDDI・ソフトバンクの)3社がシェア9割を握る寡占状態だ。競争をより加速させる必要がある」と宣言すると、小林政務官も「フェアな環境をどう作るかだ。問題を一掃させる」と断言した。

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