中国など新興国が環境規制を強め、LNG(液化天然ガス)の輸入量を増やしている。これに伴い、新興海運会社の台頭やスポット取引の拡大など、地殻変動が起きている。LNG輸入大国だった日本の地位低下と事業環境の逆風のなかで、日本企業は劣勢を挽回できるか。

カナダのティーケイ、ギリシャのマランガスやガスログ──。日本の海運会社が圧倒的に強かったLNG(液化天然ガス)船のビジネスで今、新興企業が台頭している。この数年で保有船数を急増させ、ガスログは2016年12月期までの4年間で売上高が約7倍に増え、17年も9月まで2桁の増収率だ。
「競争の激化で、一般的なLNG船ビジネスの利幅は減少傾向にある」。商船三井の橋本剛取締役はこう話す。LNG船の世界シェアで日本勢は2017年に約16%。5年前比で5ポイントほど下落した。新興企業の攻勢で、存在感が低下し、守勢に回っているのだ。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り887文字 / 全文文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「時事深層」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?