ナイロビの北、サンブル族の集落で、女性たちがタブレットの使い方を勉強中。壊れにくい仕様で、衛星通信を介してインターネットに接続できる

 12歳だったピーター・カリウキは印刷店の主人がキーボードをたたくのを見つめていた。村にはインターネットはおろか、電気が通う家もほとんどない。それでもカリウキはコンピューターにはまり、名門マセノ・スクールに入学が許された(卒業生にはバラク・オバマ前米国大統領の父親もいる)。教師の計らいでコンピューター科学の実習室を使い、徹夜でプログラムを書いた。

アフリカのIT世代を紹介したナショナルジオグラフィック(2017年12月号)

 2010年、18歳になったカリウキはケニアを出て、ルワンダの首都キガリに来た。市内を走るバスの自動発券システム開発の仕事を得たためだ。キガリはアフリカで最も整備され、犯罪も少ない都市の一つだが、交通システムは立ち遅れていた。 

 バスはミニバンで時間は不正確、混雑が激しく、スピードも遅い。一方、バイクタクシーは重宝がられるが、運転が荒くて危険だ。 キガリでの交通事故の約8割はバイクが関係していた。