最近注目されている「多様性」は、生命の本質であり、持続可能な成長のために欠かせない。一方で、多様性の認知は困難な課題でもある。自然においても、社会においても、多様性のもたらす豊かさを受容することはもちろん、多様性そのものを定性的、定量的に認知すること自体が難しい。

 『SDGsとESG時代の生物多様性・自然資本経営』は、多様性の尊重が人間にとって大切な課題になりつつある時代において、バランスのとれた、網羅的な基礎知識を提供してくれる好著である。

 「SDGs(持続可能な開発目標)」や「ESG(環境・社会・企業統治)」といったキーワードは、最近ビジネスの現場でしばしば見聞きされるようになった。「自然資本」や「水ストレス」「グリーン調達」などの言葉も、先端的なビジネス慣習を理解する上で欠かせない。