人類の悪夢であったナチス・ドイツ。多くの戦争犯罪人が法の裁きを受けたが、逃げおおせた高官も多かった。中でも有名なのが、アウシュビッツ収容所で40万人のユダヤ人を死に追いやったナチスの医師、「死の天使」ヨーゼフ・メンゲレだ。『ヨーゼフ・メンゲレの逃亡』は、メンゲレの逃亡生活の全貌を描いた「小説」である。おそらく、ノンフィクションでは描ききれなかったであろうディテール(神はディテールに宿る)や人間心理のあやは、小説という形で初めて可能になったのだ。人間は、誰しも心に闇を抱えており、卑小な側面を持っている。しかし、人間をトータルに理解するためには、そうしたダークサイドから目を背けてはならない。人間を相手にするビジネスであれば、なおさらであろう。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1118文字 / 全文1536文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

オリジナル動画が見放題、ウェビナー参加し放題

日経ビジネス最新号、9年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「CULTURE」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。