実家に帰り、高齢の親がいつも服用している薬を見てみたら、あまりに種類が多くてびっくりした──。そんな経験はないだろうか。多剤処方のリスクや対策を専門家に聞いた。

Adviser
東京大学大学院
医学系研究科加齢医学(老年病学)・教授
秋下雅弘
(あきした・まさひろ)

厚生労働省「高齢者医薬品適正使用検討会」座長代理。多剤処方の問題に取り組む。著書に『薬は5種類まで 中高年の賢い薬の飲み方』(PHP新書)。

 今、高齢者が陥りがちな、薬の多剤処方が問題視されています。多剤処方による体への悪影響を「ポリファーマシー(polypharmacy)」と呼びます。単に薬の数が多いことではなく、多剤処方によって副作用のリスクが高まったり、数が多いゆえの飲み忘れなどの悪影響が起きる状態を指します。