「働き方改革」が叫ばれている。職場で残業削減を迫られている人も多いだろう。書店に残業削減マニュアル本が並ぶなか、本質を見極める手がかりとなる3冊を紹介したい。

『なぜ、残業はなくならないのか』
常見陽平著
800円(祥伝社)
筆者のリクルート、バンダイ人事時代の残業物語、そして電通事件の背景掘り下げも読みごたえがある。
雇用問題の論客として知られる常見陽平氏が著したのが、『なぜ、残業はなくならないのか』。これに対して筆者はまず、ギクリとする答えを提示する。「残業は合理的だからだ」。長時間労働は断固否定するとしながらも、日本の雇用システムの根っこにある残業の合理性という「魔物」と向き合わなければ解決できないというのだ。
「働き方改革」のステレオタイプな見方が、次から次へと覆されていく。付き合い残業が多いから、無駄な会議が多いため……といった通説もばっさり。そもそも1人当たりの仕事量が多く、仕事の任せ方に問題があるという。仕事の絶対量を減らすことに切り込むべきなのだ。
この記事は会員登録で続きをご覧いただけます
残り1034文字 / 全文文字
-
【春割】日経電子版セット2カ月無料
今すぐ会員登録(無料・有料) -
会員の方はこちら
ログイン
【春割/2カ月無料】お申し込みで
人気コラム、特集記事…すべて読み放題
ウェビナー・音声コンテンツを視聴可能
バックナンバー11年分が読み放題
この記事はシリーズ「CULTURE」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。
Powered by リゾーム?