今年2月、俳優の大杉漣さんが「急性心不全」で亡くなったことは記憶に新しいが、日本では、年間6万人が、心臓の異常が原因の突然死で亡くなっている。今や心不全の患者は全国で100万人を数え、2030年には「心不全パンデミック(爆発的流行)」と称される患者数の急増も予想される。心臓のケアについて専門家に聞いた。

Adviser
澤 芳樹(さわ・よしき)氏

大阪大学医学部心臓血管外科教授。iPS細胞を用いた心筋シートの開発など世界最先端の研究を推進する。

 突然死を起こす大きな原因になるのが心臓の病気です。覚えておいてほしいのは、心臓には痛みを感じるセンサーがないということです。周囲の神経が心臓の異常を察知して痛みの信号を発信するため、心臓とは別の場所で痛みを感じるのです。

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