<b>ピエール・オーギュスト・ルノワール 『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』</b><br /> 油彩・キャンバス/1876年/オルセー美術館蔵<br />&copy; Mus&eacute;e d’Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF
ピエール・オーギュスト・ルノワール 『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』
油彩・キャンバス/1876年/オルセー美術館蔵
© Musée d’Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF
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 近代化を受けて活気づくパリの風景や人々の姿を、温もりある色彩で描き上げたルノワール。生涯に描いた絵画は4500点以上にも上り、印象派を代表する画家として、今も世界中で愛されている。膨大な作品のなかで、最高傑作と称されているのが『ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会』。パリのオルセー美術館が所蔵する人気作であるため、海外に貸し出される機会はめったにないが、4月27日に国立新美術館で開幕した「ルノワール展」で初来日を果たした。

<b>ピエール・オーギュスト・ルノワール  『田舎のダンス』</b><br />油彩・キャンバス/1883年/オルセー美術館蔵<br />&copy; RMN-Grand Palais (Mus&eacute;e d’Orsay) / Herv&eacute; Lewandowski / distributed by AMF
ピエール・オーギュスト・ルノワール 『田舎のダンス』
油彩・キャンバス/1883年/オルセー美術館蔵
© RMN-Grand Palais (Musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
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 本作がルノワールの最高傑作と呼ばれる理由は大きく2つ。ひとつは、パリの世相をダイナミックに伝えるドキュメント性。「当時のパリは近代化により、一般的な市民もレジャーを楽しむようになりました。本作の舞台であるムーラン・ド・ラ・ギャレットは、パリ郊外のモンマルトルの丘に開設された複合型のレジャー施設。観光用風車やカフェ、ダンス場などが設けられ、労働者階級の人々が休日におしゃれをして出かけ、友人や恋人とお酒やダンスを楽しみました」(国立新美術館学芸員の横山由季子氏)。ルノワールはこの作品を描くために、徒歩5分の場所にアトリエを構えた。作品に強い臨場感がただようのは、足しげく通い、スケッチを繰り返したためだという。