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米国のシンクタンクの推計によれば、日本の睡眠不足による経済損失は年間約15兆円に相当するという。睡眠不足の健康リスクと仕事への影響について、専門家に聞いた。

Adviser
睡眠評価研究機構代表・
医学博士
白川 修一郎
(しらかわ・しゅういちろう)

国立精神・神経センターを経て現職。JR東海など企業の睡眠教育にかかわり、睡眠科学に基づく睡眠法の解説書を多数執筆。

 経済協力開発機構(OECD)の2018年の報告で、14年時に7時間36分だった日本人の平均睡眠時間は7時間22分とさらに短くなり、OECD参加国中、最短時間だった韓国を抜き、ワースト1位になりました。国民健康・栄養調査を見ても、1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合はこの数年、増加傾向にあります。睡眠不足が慢性化して、心身へのデメリットが蓄積されていく「sleep debt=睡眠負債」は国内外で大きな話題となっています。