周囲の声に耳を傾け 創業者を超えられる会社に

<b>[ しまだ・かずゆき ]<br />1955年生まれ。79年に同志社大学法学部を卒業し、ダイエーに入社。94年に社長室秘書部長を務める。2001年にマルエツに移り、03年にファンケルに入社。17年4月より現職。</b><br />(写真=稲垣 純也)
[ しまだ・かずゆき ]
1955年生まれ。79年に同志社大学法学部を卒業し、ダイエーに入社。94年に社長室秘書部長を務める。2001年にマルエツに移り、03年にファンケルに入社。17年4月より現職。

(写真=稲垣 純也)

 2人の創業者のそばで、会社のかじ取りを見られました。それが経営者としての私の最大の財産です。

 大学卒業後にダイエーに入社し、2001年までの8年間、創業者の中内㓛さんの下で秘書を務めました。ワンマン経営者のイメージが強い中内さんですが、それとは違う一面もありました。人の話を聞く姿勢です。多忙を極める雲の上の“怖い人”でしたが、私が報告や相談をしに行った時に、忙しいという理由で突っぱねられたことは一度もありません。

 経営の決断をする立場になったことで、周囲の声に耳を傾ける大切さを日々実感しています。正念場を迎えている経営改革を成功させるには全社員の力が必要だからです。

 化粧品とサプリメントの製造・販売で成長してきた当社ですが、売上高は07年3月期の1010億円をピークに、15年3月期には776億円にまで落ち込みました。今期は再び1000億円の大台に戻します。

 不振の大きな要因は、自分たちの強みを見失ったことです。外部委託を強める競合とは異なり、当社は研究開発から製造まで自ら手掛けています。販売を担うのも約200の直営店などです。だからこそ、付加価値の高い商品をきちんと販売できる。それなのに競争激化で思うような“数字”が出なくなると、「いいものを作っているのに、売り方がまずい」「もっと売れる商品を作ってくれなければ困る」といった部署間の不協和音が生まれました。