理想の組織は強い「船」 大事なのはリーダーの自覚

<span class="title-b">千葉 光太郎</span>[ ちば・こうたろう ]
千葉 光太郎[ ちば・こうたろう ]
1957年仙台市生まれ。82年東北大学工学部卒、日本鋼管に入社。2002年にユニバーサル造船に転籍し、因島事業所などを経て16年にJMUの常務執行役員。18年4月から現職。61歳。

 船というのは、機械とエンジニアリングが凝縮されたプラントです。陸上プラントのように製品は生み出しませんが、人が生活して荷物を運ぶための機能を備えています。どこにでもある「鉄」を組み立てて付加価値を高めるには、効率を重視して設計し、機械を作り込む必要があります。

 それをするのは人間です。一人作業が多い造船では、個々の技術者の持ち味を引き出して、全体のパフォーマンスを高める必要があります。船造りとは、社会の仕組みそのもの、という見方ができるかもしれません。

 1982年に入社し、全国の造船所を巡りました。都会人はクールなので何度も頼まないと動いてくれませんが、地方で同じことをすると「なぜ疑うのか」と反発されます。JMUには大型新造と修理を合わせ、6カ所の造船所があります。幅広い個性を持つことは統合会社の強い面でも弱い面でもあります。

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