構造改革はひと段落 インキ以外も世界一へ

<span class="title-b">猪野 薫[ いの・かおる ]</span>
猪野 薫[ いの・かおる ]
1981年早稲田大学政治経済学部卒、大日本インキ化学工業(現DIC)入社。財務部長などを経て2012年執行役員経営企画部長、16年取締役。18年1月から現職。千葉県出身。60歳。(写真=竹井 俊晴)

 DICは今年、創業110年を迎えました。今も売り上げの5割を占める祖業の印刷インキは、安定的に成長し、世界トップのシェアを持っています。しかしデジタル化の波は予想以上に速く、ここ数年、拠点の統合などの構造改革に取り組んできました。それがひと段落し、いわゆる「攻めの経営」の段階に入ります。

 どう攻めるか。一言で言えば、既存事業を骨太にして、インキ以外の世界シェア首位の製品を増やしたい。DICは顔料や液晶、自動車に使う高機能樹脂なども手掛けています。事業領域はとても広いのですが、それぞれの規模は小粒です。年50億~100億円の利益を生む事業が複数あれば、経営の安定性も成長性も増します。

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