追い風には慢心しない “経験値”増した双日へ

<span class="title-b">藤本 昌義</span>[ ふじもと・まさよし ]
藤本 昌義[ ふじもと・まさよし ]
1958年1月生まれ。東京大学法学部卒業後、81年に日商岩井(現・双日)入社。主に自動車畑を歩む。2015年常務執行役員、16年専務執行役員、17年6月から現職。(写真=稲垣 純也)

 3年前、今期が最終年度となる中期経営計画を経営企画・IRの担当としてアナリストに説明すると、「できないことは言わない方がいい」という反応でした。600億円以上とした2018年3月期の純利益目標が信用されなかったのです。実際、昨年5月に目標を500億円に修正しました。その後、市況が回復したことなどで、最終的には560億円に達する見込みです。マーケットから見れば、「最後に神風が吹いてよかったね」という感じでしょう。

 確かに、昨年6月に社長に就任してから数字的には好スタートを切れています。しかし、資源価格の上昇や世界同時の好景気が追い風になっているだけで、結果が良ければいいというものではありません。社員、特に営業の本部長クラスには「おまえら、何もできていない」と言っています。

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