2016年4月の電力小売りの全面自由化を契機に、家庭向けの料金比較サイト事業を拡大してきた。英国で研究したAIを使うデータ解析の技術を活用。企業の電力需要の予測サービスにも乗り出した。

AIで需要予測の精度向上
●6月に買収した英SMAPエナジーの技術者がAIを活用してデータを解析。電力の需要予測の精度を高めている
<span class="pkL">AIで需要予測の精度向上</span><br><span class="pk"><small>●6月に買収した英SMAPエナジーの技術者がAIを活用してデータを解析。電力の需要予測の精度を高めている</small></span>
(写真=竹井 俊晴 )

 家庭向けの電力小売市場が自由化されて1年半が過ぎた。「当社の携帯電話の加入者は電気代がお得になります」「ガスと電気のセット割はいかがですか」。こうした勧誘を受けたことがある人は少なくないことだろう。  だが、様々な新電力が乱立する中で、どの会社のどのプランを選べばいいのか、悩む人も多い。そんなニーズに応える電力料金プランの検索事業を提供するのが、2015年に設立されたエネチェンジ(東京・千代田)だ。

 「初年度は2万986円節約できます」。エネチェンジの電力料金比較サイトは、郵便番号や世帯人数、在宅状況、電気の使用量などいくつかの項目を入力すると、乗り換え後の節約額を含む複数の新電力のプランが提案される。

電力量を予測し、差額を計算

 入力した世帯のデータを基に、これから使う電力量を予測。その予測値を大手電力と新電力の料金プランに当てはめて、差額を予測する仕組みだ。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り1723文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「フロントランナー 小なれど新」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。