全国各地の名物の菓子である「銘菓」の製造を支える縁の下の力持ちとして発展してきた。国内市場が成熟する中、欧州やアジアへの進出を加速することで、成長の壁を乗り越えようとする。

(写真=室川 イサオ)
(写真=室川 イサオ)
<span class="fontBold"><span class="title-b">多様な菓子を自動生産</span><br />機械を納入する菓子メーカーごとに材料を混ぜる時間や焼き方などを変化させ、全国の様々な菓子の製造を支える</span>(写真=室川 イサオ)
多様な菓子を自動生産
機械を納入する菓子メーカーごとに材料を混ぜる時間や焼き方などを変化させ、全国の様々な菓子の製造を支える
(写真=室川 イサオ)

 北海道の「白い恋人」、仙台の「萩の月」、東京の「東京ばな奈 見ぃつけたっ」、浜松の「うなぎパイ」──。多くの人が目にしたり、口にしたりしたことがある地域を代表する人気の「銘菓」ばかりだ。

 実は、これらの菓子は全て同じ会社の機械によって作り出されている。その会社がマスダック(埼玉県所沢市)だ。「デパ地下(百貨店の食品売り場)で売られている銘菓の60%以上が当社の機械によって作られている」。同社の増田文治社長はこう胸を張る。

 マスダックは、どら焼きやスポンジケーキ、クッキーなどを自動で作る機械のメーカー。どら焼き向けに限れば、シェアは90%と圧倒的な首位だ。日本の菓子文化を支えているといっても過言ではない。なぜ同社の機械は多くの菓子メーカーを魅了するのか。

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