AI (人工知能)を活用した小売業向けの業務改善サービスで成長している。このほど製造業向けにも本格参入した。米エヌビディアからも出資を受けるなど、期待を集める。

人の動き数値化
●センサー付きカメラにより、通行 人や来店客の動きを数値化す る。年齢・性別の推定機能も

 脚立を借りたければ隣の日用雑貨品店に駆け込めばいい。夕飯に困ったら向かいの鮮魚店に立ち寄ればいい。東京都品川区にある商店街「なかのぶスキップロード」。昭和の古き良き雰囲気を残すこの場所に2016年、生花店「ハナノバ」が開業した。

 アーケードに溶け込む、一見、何の変哲もない「街のお花屋さん」。だがよく見ると、看板下と店内天井にカメラが取り付けられている。撮影した画像はクラウド上の店舗解析サービスに送信。AI(人工知能)が映り込んだ人影を「通行人」「来店客」として認識し、時間あたりの人数データとして集計する。

 消費者を呼び込むうえで欠かすことのできない、キャンペーンやプロモーションの数々。あるいは店舗レイアウトの変更、もしくは品ぞろえの見直し……。小売店の経営は、仮説を立て、実行し、検証した上で改善・実行するというサイクルの繰り返しだ。ただ検証に使える指標は従来、売上高の増減のみ。本来は検証されるべき「来店客数が増えた」「滞在時間が増えた」といった指標は、数値として可視化できていなかった。「店員の感覚ではなく、データに基づいた店舗運営の改善を進めたい」。ハナノバの山村祐介オーナーは語る。