インバウンドの外国人旅行客を意識したホテルが、こぞって導入する浴槽がある。アステック(横浜市)が製造する石や木をふんだんに使う和風浴槽だ。

7月の改装オープンに向け、現在工事真っ最中の「富士マリオット・ホテル山中湖」(山梨県山中湖村、旧名称「リゾートホテルラフォーレ山中湖」)の客室には、アステック製の浴槽が次々と運び込まれている。内側に十和田石を張り、浴槽の縁部分のかまちにヒノキを使った和風の浴槽だ。

同ホテルを運営する森トラストは昨年2月、訪日外国人の地方リゾートへの回遊を促すため、米マリオット・インターナショナルとフランチャイズ契約を結んだ。山中湖のほか今年相次ぎ改装する南紀白浜(和歌山県白浜町)と琵琶湖(滋賀県守山市)でも、それぞれ約50室にアステックの浴槽を導入する。
ホテルの国際的ブランドと、日本ならではの温泉を客室で味わえる和風の浴室空間。外国人にとって日本観光の目的の一つは温泉だ。内山雅揮専務は「『和』を感じたいインバウンドの拡大が当社の追い風になっている」と話す。アステックの浴槽は、東京や京都などの定番観光地に飽き足らず、地方へ繰り出す外国人の取り込みに一役買う。
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