LED(発光ダイオード)照明が放つ光の要素を調整することで生育する野菜の甘みやうま味を引き出す。山口大学発の照明開発ベンチャーは、各地で建設が進む植物工場の強力なパートナーになろうとしている。
「もっと甘みの強いリーフレタスを作れませんか」
「それならば赤系の光を強く調合してみましょう」
山口宇部空港からクルマで約50分。山口大学農学部内に本社を構える大学発ベンチャーのアグリライト研究所には、植物工場の関係者が頻繁に訪れ、冒頭のような会話が交わされる。


同研究所が手掛けるのは、オーダーメードのLED(発光ダイオード)照明。光の強さや色の波長などを細かく調整し、生育する野菜の味や形、歯ごたえなど細かい要素まで制御できる。
園山芳充社長は「これまで植物工場の照明といえば、安く多くの野菜を生産するための道具と見られていた。当社の技術では野菜の品質に個性が出せる。ファンができる野菜作りをサポートしていきたい」と話す。
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