紙やプラスチックの代わりとなる、軽量で耐水性と耐久性が高い新素材を開発した。石灰石が原料で、製造の際の環境への負荷が小さいという特徴を生かして、世界に挑戦する。

<span class="fontBold"><span class="title-b">石灰石が大変身</span><br />石灰石(写真後方)が原料の新素材「ライメックス」。紙のようにしなやかなシートは破れにくく、耐水性もある</span>(写真=竹井 俊晴)
石灰石が大変身
石灰石(写真後方)が原料の新素材「ライメックス」。紙のようにしなやかなシートは破れにくく、耐水性もある
(写真=竹井 俊晴)

 名刺、クリアファイル、茶碗、食品トレー。わずかに光沢を帯びたなめらかな手触りのこれらの製品は、いずれもベンチャーのTBM(東京・中央)が開発した新素材の「LIMEX(ライメックス)」でできている。

 ライメックスは「石灰石」を意味する「ライムストーン」から生まれた造語。原料は炭酸カルシウムが主成分の石灰石と樹脂だ。石灰石と混合する樹脂の種類や量を変えることで、紙のように薄く延ばしたり、立体的に成形したりできる。破れにくく、耐水性があり、軽量で耐久性にも優れ、用途は幅広い。

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