個人で働くIT技術者と企業の間を取り持ち、手厚いサポートサービスを提供する。国の働き方改革も追い風に、多様な働き方を社会に浸透させることを目指す。

最大で約79万人の人材が2030年に不足する──。このような経済産業省の試算が物語るのが、IT(情報技術)業界の現場で深刻化する人手不足の問題だ。国は長期的な視点から小学校でのプログラミング教育などの人材育成に力を入れるが、現状でもIT技術者は足りなくなっている。
そこで注目されているのが「フリーランス」の人材だ。高いスキルを持ち、特定の企業に所属せず、個人事業主としてプロジェクトごとに取引先と契約を結ぶ。業務委託であり、企業と雇用契約を結ぶ派遣社員とは異なる。優秀な技術者にとっては働き方の自由度が高く、実力次第で正社員以上に大きな報酬を得られる。企業にとっても優れた技術者を雇用の義務を負うことなく、効率的に活用できるメリットは大きい。
とはいえ、フリーランスで働く側は得られる収入や実際の業務内容に関して不安がある。企業側には人材のスキルや得意・不得意な業務などを正確に知りたいという悩みがある。こうした不安を解消し、最適なマッチングの実現を支援して成長しているのがギークスだ。登録技術者は2017年3月末までに1万2000人に達する見込みという。
●人材事業の累積登録者数の推移

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