床面積9m²ながら快適に過ごせる賃貸アパートを設計・供給して急成長している。オーナーと入居者の双方に「極小」の利点を訴え、竣工数は設立5年で70を超えた。

<span class="title-b">「狭いが、不自由はない」</span><br />9m&sup2;の部屋で生活する桜井さんは「工夫すれば快適」と話す。都心に近い駅から徒歩5分で、新築6万円台という家賃も魅力だ
「狭いが、不自由はない」
9m²の部屋で生活する桜井さんは「工夫すれば快適」と話す。都心に近い駅から徒歩5分で、新築6万円台という家賃も魅力だ
(写真=吉成 大輔)

 玄関を入って数歩も進めば、すぐ部屋の向こう端にたどりつく。まるで立方体の箱の中に足を踏み入れたかのような、その部屋の広さはわずか9m²。それでもキッチン、トイレ、シャワーがあり、冷蔵庫も、洗濯機も無理なく置くことができる。

 ここは東京・新宿駅から電車で5分ほどの駅から徒歩5分のアパートの一室。部屋の主、桜井央さん(27)は「確かに狭い。でも工夫さえすれば不自由なく、快適に生活できる」と笑顔で話す。

 極めて狭いが、住みやすさも決して犠牲にしない。そんな極小アパート「QUQURI(ククリ)」を東京23区で供給するのがスピリタス(東京・港)だ。

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