
就活生はこれから多くの面接を経験するが、思わぬ災難に見舞われることもある。運悪く、非常識な態度や言動の面接担当者に当たってしまうことがあるからだ。本番で面食らわないよう、変な担当者の“実態”を知っておこう。
就活生は今後、数多くの面接を経験することになる。スーツやシャツなど身なりを整えるのは当たり前。挨拶の仕方や正しい敬語の使い方を訓練して面接に臨む人もいる。「言葉遣いができていないとマイナス評価」(サービス業)、「前髪を留めるヘアピンが見えている女子学生はアウト」(大手ホテル)など、各社ごとに厳しい選考基準を持っていることもある。
下を向いたまま資料を棒読み
その一方で、相対する面接担当者や人事担当者の言動や行動が就活生を困らせることもある。不運にも変な面接担当者に当たってしまうと、どんなに実のある話をしても落とされることだってある。就活生は「何が悪かったのか」と自分を責めがちだが、社会常識に欠けた人が少なからずいるのも現実だ。おかしな担当者の事例を知り、本番で戸惑うことがないよう参考にしてほしい。
就活生を困らせる面接担当者の例

龍谷大学(京都市)の女子学生は証券会社を志望していた。2016年の春に大手の一社で採用面接を受けた時のことだ。面接部屋に入ると面接担当者は無表情で、既に暗い雰囲気が漂っていた。証券業界と言えば勢いのあるイメージを持っていたが、面接が始まって異様さが際立った。
「こちらがいろいろ経験談を話していても、相づちもなく、少しも目を合わせてくれませんでした」と女子学生が振り返る。面接担当者はずっと下を向いたまま、手元に置いてある面接の資料を棒読みしていた。
就活生が話をしても無反応で、機械的に質問するだけ。「このままでは落とされる」と危機感を抱いたこの学生は、こちらを向いてもらおうと、靴が脱げたフリをして自分の前に靴を放り出すという奇襲に出た。それでも“人見知り”の面接担当者は無反応だった。残念ながら、その選考は落ちた。
面接担当者の意図が理解しがたいケースも意外に多い。明治大学の男子学生はITベンチャーの選考面接で、“ふざけた”担当者に当たってしまった。
面接担当者は最初からずっと椅子にもたれかかったまま、気だるい表情をしていた。さらにES(エントリーシート)を机の上に放り投げるように置かれた。「若い人でも活躍できる、やりがいがある会社だと社長は説明していたが、この人の態度を見て嘘だと分かった」(男子学生)。
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