米中首脳会談、中国特使の訪朝、テロ支援国家再指定を経て、北朝鮮への制裁がさらなる強化に向かう。かつてリビアでは、経済制裁が反カダフィ派を勢いづけ、核の放棄へと導いた。果たして包括的経済制裁は北朝鮮で効果を発揮するのか。日本が留意すべきポイントとは。

北朝鮮の金正恩委員長(左)とリビアのムアマル・カダフィ大佐(故人)。どちらも国内で個人独裁体制をとる

 北朝鮮の核・ミサイル問題に関して「中国は国連安全保障理事会の制裁決議を完全に履行すると繰り返しただけ。2500億ドル(約28兆円)の商談をまとめたお買い物リストを示したが、米国としては食い足りないだろう。話し合ったのはそれだけだったのか」。米中関係に詳しい津上俊哉・津上工作室代表は11月に行われた米中首脳会談を受けてこう疑問を呈した。

 この疑問に対する答えが徐々に明らかになりつつある。中国共産党で政党外交を担当する中央対外連絡部の宋濤部長が訪朝し、11月17~18日、朝鮮労働党の崔竜海、李洙墉の両副委員長と会談した。核ミサイル開発の停止を提案したとみられる。ただし、金正恩委員長との会談は実現しなかったようで、妥協が成立しなかったことを暗示する。

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