少子化が進み、大きな成長が見込めない学習塾業界。そんな逆風下でも教育出版大手の学研ホールディングスがM&Aにまい進する。地域に根ざした地方の進学塾を次々に傘下に収めて描く活路とは──。

<span class="fontBold">兵庫県南部で有数の進学塾である「エディック」。同地域が地盤の創造学園の親会社は、学研ホールディングスだ</span>
兵庫県南部で有数の進学塾である「エディック」。同地域が地盤の創造学園の親会社は、学研ホールディングスだ

「ここはテストに出るのでかなり重要だよ!」

 神戸市西区にある進学塾の「エディック学園都市校」。講師がこう強調すると、約30人の生徒たちがすかさずノートにペンを走らせた。

 エディックはこのあたりでは有名な進学塾だ。運営するのは神戸市に本社を構える創造学園。1966年に個人塾として創業し、今では明石市や加古川市など兵庫県南部を中心に展開する。社名と同じ「創造学園」という名称の塾なども合わせると、校舎数は50以上。進学実績は抜群で、同地域で公立トップ校の長田高等学校に毎年100人超の生徒を送り込むという。

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