「 就活は3月から始めればいい」と考えていては大けがのもとになる。できる就活生を1人でも多く確保するために企業は昨シーズン以上に採用を早める。インターンシップ重視が顕著なだけに、就活生は機会を逃してはいけない。

(写真=時事)

 「昨シーズンの採用は失敗した。正直に6月から選考してしまった」──。経団連に加盟するある金融系企業の人事担当者は後悔の念をあらわにする。経団連が定めた指針を守って採用活動を始めたものの、他社が指針を守っていなかったので出遅れてしまったからだ。予定していた内定者の数は確保できたが、「優秀な学生は他社に取られてしまった。正直、質が担保できているとは思わない」(同)。

 経団連が今年11月15日に発表したアンケート結果でも、「3月から説明会、6月から選考」という指針が守られていないと感じる企業が約9割に達した。経団連自身が、指針はあくまでも「建前」であったことを認めたようなものだ。実際の就活スケジュールは、3カ月以上も前倒しで進んだ。

例年よりも前倒しで選考が始まる
今シーズンの選考スケジュール

 企業の採用支援を手がけるモザイクワークの杉浦二郎氏は「今シーズンの採用では各社がより前倒しで走る」と予測する。経団連のルールを守った企業が割を食ったことで、“紳士協定”は瓦解した。ただ、大企業になればなるほど、経団連の指針を守っていないことを隠したがる。だからこそ、表向きの採用スケジュールはうのみにできない。就活生は、企業の本音と建前を見分ける必要がある。