中国人による「爆買い」が沈静化した訪日消費。だがここに来て、全体に勢いを取り戻している。要因を分析すると3つの変化が浮かび上がる。

<b>韓国から旅行で大阪に来た18歳の女性2人(左)。ドン・キホーテで雑貨を購入したり(上)、とんかつやカツカレーを食べるなど(下)、街歩きや食事を楽しんだ</b><br />(写真=左、上:菅野 勝男、下:チャさん提供)
韓国から旅行で大阪に来た18歳の女性2人(左)。ドン・キホーテで雑貨を購入したり(上)、とんかつやカツカレーを食べるなど(下)、街歩きや食事を楽しんだ
(写真=左、上:菅野 勝男、下:チャさん提供)

 江崎グリコの巨大看板で知られる大阪の戎橋。人混みの中、ディスカウント店「ドン・キホーテ」に向かう2人の女性がいた。「初めての海外旅行です」。照れながら話すのは、18歳のチャ・ヒョウリンさんとユン・イェチさん。高校の同級生の2人は、夏休みを利用して3泊4日で日本にやってきた。

 ドン・キホーテで購入したのは、足に貼るライオンの日用品「休足時間」や招き猫の人形など。2人はほとんど同じものを「おそろい」で購入していた。その後、チャさんは百貨店に行ってスニーカーや洋服を、ユンさんは日本の男性アイドルの雑誌を買って帰りたいと話した。購入する商品は出発前に韓国の検索サイト「ネイバー」で調べてあり、ほとんど「目的買い」だ。「日本は、近いし、短期間で楽しめるし、初めての旅行にぴったり」と笑う。

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