(写真=行田市郷土博物館)
(写真=行田市郷土博物館)

拝金、即物主義的な経営が増え、「ブラック企業」が跋扈する。そんな現代の企業経営に欠けているもの。それを「武士道」の精神に見いだす人々がいる。3人の企業トップが、それぞれ読み取った経営の極意を披露する。

中外製薬
小坂達朗社長
大成プラス
成富正徳会長
住友大阪セメント
関根福一社長
(写真=3点:矢幡 英文)
(写真=3点:矢幡 英文)

 「接客する際、どんなお客様でも変わらない心を持つことが肝心です。相手がクレーマーであっても動じてはいけません。反論はしない。しかし謝り続けてもいけない」

 千葉県を中心に漢方薬局を展開する誠心堂薬局(千葉県市川市)の本社の会議室。そこで開催された研修会に参加した若手社員たちは真剣なまなざしで耳を傾けていた。

 この風景だけを切り取れば、ごく一般的な研修のように見える。だが、一つ大きな違いがある。それは「武士道」の考え方に沿っている点だ。講師は、塩川正十郎元財務大臣が理事長を務める武士道協会の事務局長、本多百代氏。本多氏は人材育成コンサルタント会社「八光」の会長でもある。

次ページ 葉隠を愛する現代の経営者