「世界の工場」から「イノベーション大国」へ。中国は産業構造の転換に本腰を入れる。中国が目指す製造業のレベルアップは日本の製造業にも大きな影響をもたらす。巨大な内需と国ぐるみで海外進出を支える戦略に、日本は技術力だけで対抗できるか。

中国商用飛機が5月に初めてのテスト飛行を実施した「C919」。製造業レベルアップの象徴になるか(写真=VCG/Getty Images)

 中国・上海の浦東国際空港。5月5日、午後2時すぎ。1機の旅客機が滑走路から飛び立つと、地上では大きな歓声が湧き上がった。

 中国国有の航空機製造会社、中国商用飛機(COMAC)はこの日、開発中の小型旅客機「C919」のテスト飛行を初めて実施した。C919は1時間20分ほど飛行した後、同空港に着陸し、無事にテスト飛行を終えた。