企業や商品のブランドを4つの因子で探り、総合力を評価する「ブランド・ジャパン」。今年は老舗企業がイメージの再構築に成功し、順位を大きく上げた事例が目立つ。長年培ってきた信頼感や親しみに加え、卓越さや革新性などで評価を高めた。

52位(222) asics アシックス ()内は前回の順位
「アシックスタイガー大阪心斎橋」では、ファッション性の高いスニーカーやアパレルが若者の人気を集めている(写真=菅野 勝男)
競技向けとファッション向けを分け、顧客を開拓する
●アシックスのブランド戦略

 「このスニーカー、サイズありますか?」。大阪市の中心部にある「アシックスタイガー大阪心斎橋」には、週末ともなると多くの若者が詰めかける。目当ては、アシックスが街履き用として販売しているファッション性の高いスニーカーだ。

 今回のブランド・ジャパン調査では、長い歴史を持つ“老舗”の国内ブランドがイメージを再構築し、評価されるケースが目立った。その代表格が、昨年の222位から52位へと躍進したスポーツ用品国内最大手、アシックスだ。

 ブランド・ジャパンは「フレンドリー(親しみ)」「コンビニエント(便利)」「アウトスタンディング(卓越)」「イノベーティブ(革新)」という4つの因子を基に、「総合力」ランキングを決定する。アシックスは今回、「フレンドリー」に属する「好きである、気に入っている」という項目と、「アウトスタンディング」に属する「ステータスが高い」という項目の評価が大きく伸びた。

 躍進に貢献したのが「アシックスタイガー」。アシックスが過去に販売していたランニングシューズを現代向けに再デザインしたブランドだ。スポーツ用品店ではなく、セレクトショップやスニーカー専門店を中心に展開している。立ち上げは2015年。翌16年にアパレルの展開を始め、大阪・心斎橋に初の直営店を設けるなど、業容を一気に広げた。

 若者に人気のスニーカー専門店だけで扱う限定品も積極的に投入し、ここ1~2年で「オシャレなアシックス」のイメージを広めた。米ナイキ、独アディダスという海外2強が圧倒的な存在感を持つ市場に食い込み始めている。

コンシューマー市場(BtoC)編の「総合力」ランキング
スタジオジブリが2006年以来、2度目の首位
順位
(前回順位)
ブランド名
1(12) STUDIO GHIBLI スタジオジブリ
2(3) YouTube
3(1) Amazon アマゾン
4(11) Disney ディズニー
5(7) CUP NOODLE カップヌードル
6(25) NISSIN 日清食品
7(68) HEATTECH ヒートテック
8(2) Google
9(8) Häagen-Dazs ハーゲンダッツ
10(13) 7-ELEVEn セブン-イレブン
11(15) DAISO ダイソー
12(33) 楽天市場
13(4) キユーピー
14(48) STARBUCKS スターバックス コーヒー
15(27) SUNTORY サントリー
16(52) YAHOO!
17(58) Coca-Cola コカ・コーラ
18(5) TOYOTA トヨタ自動車
19(10) Panasonic パナソニック
20(60) meiji 明治
21(37) セブン&アイ・ホールディングス
22(77) Wikipedia ウィキペディア
23(67) TOKYU HANDS 東急ハンズ
23(31) MOS BURGER モスバーガー
25(173) Kao 花王
26(49) ヤマト運輸
27(22) Calbee カルビー
28(111) KAGOME カゴメ
29(40) AEON イオン
30(6) UNIQLO ユニクロ
31(28) Apple アップル
32(81) FamilyMart ファミリーマート
33(64) ガリガリ君
34(58) SONY ソニー
35(51) KFC ケンタッキーフライドチキン
36(53) Mister Donut ミスタードーナツ
37(126) KIRIN キリンビバレッジ
38(19) glico 江崎グリコ
39(68) MORINAGA 森永製菓
40(66) 丸亀製麺
41(44) NIKE ナイキ
42(28) dyson ダイソン
42(60) 宅急便
44(83) CALPIS カルピス
45(95) じゃがりこ
46(88) キリン一番搾り
47(24) iPhone
48(120) ANA 全日本空輸
48(32) MUJI 無印良品
48(18) USJ ユニバーサル・スタジオ・ジャパン
調査概要
監修は、日経BPコンサルティングが設立する「ブランド・ジャパン企画委員会」。調査機関は日経BPコンサルティング。2016年11月9日から12月5日の間にインターネット利用者に対して、独自の調査システムを用いて、ブランドのポジショニングを明らかにする設問への回答を求めた。コンシューマー市場(BtoC)編の調査対象は企業ブランド(企業名・グループ名)と製品・サービスブランドの合計1000。18歳以上の男女の調査対象者からの回収数は3万5020。ビジネス市場(BtoB)編の調査対象は、企業ブランドのみ500ブランド。18歳以上の有職者からの回収数は2万551。