光陰矢の如し──。  あの敗戦を転機に思いがけず企業経営を専攻する学者の道を歩むことになった私は、一貫して創業型経営者に興味を抱いて“実学的”な研究をつづけ、昨年、米寿を迎えた。  ソフトバンクグループの孫正義社長とエイチ・アイ・エスの澤田秀雄会長には、一代で日本を代表する大企業を育て上げたという以外にも共通点がある。二人がなぜ、経営者として大成できたのか。長く、親しく交誼を重ねてきた私には独自の所見がある。それをまとめて、広く世に伝えたいという思いが自然と高まり、「日経ビジネス」の誌面をお借りして披瀝させていただく次第である。