GPTWの「働きがいのある会社」ランキングに、今年は438社が参加した。社員の働きがいを高めるには、「仕組み」「環境」「絆」づくりが欠かせない。今、多くの企業が取り組む「働き方改革」も、この3要素が推進の土台となる。

イケア・ジャパン
金曜日の午後3時になると本社の一角の食堂で盛大な「お茶会」が始まる。社員同士の距離が縮まり、働きやすい雰囲気が生まれる
イケア・ジャパン<br /><small>金曜日の午後3時になると本社の一角の食堂で盛大な「お茶会」が始まる。社員同士の距離が縮まり、働きやすい雰囲気が生まれる</small>
(写真=尾関 裕士)

 スウェーデンに本社を置く大手家具チェーンの日本法人、イケア・ジャパン(千葉県船橋市)の本部では、毎週金曜日の午後3時、社員の“大移動”が始まる。「Fika(フィーカ)」と呼ぶお茶会に参加するためだ。スウェーデン語でコーヒーブレークを意味する。

 オフィスの一角にあるダイニングキッチンに、手が空いている社員が続々と集まってくる。30畳ほどの部屋は、50人余りの社員であっという間に埋まった。テーブルには、イケアが販売する菓子や社員のお手製のデザートが並び、参加者はそれをつまみながら、世間話などに花を咲かせる。

 「この前の雪の日、無事に帰れた?」「前に教えてもらった店、すごく良かったよ!」──。そんな会話が続き、20分ほどすると、三々五々それぞれの業務に戻っていく。

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り14233文字 / 全文文字

日経ビジネス電子版有料会員なら

人気コラム、特集…すべての記事が読み放題

ウェビナー日経ビジネスLIVEにも参加し放題

バックナンバー11年分が読み放題

この記事はシリーズ「SPECIAL REPORT」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。