答 最終決戦に入っています。規模だけで勝負できるわけではありませんが、3社が持っている競争力を生かして上位の世界大手と伍していきます。

 答 コンテナ船事業の特徴は、貨物にかかる費用が非常に大きい点です。コンテナターミナルで貨物を揚げたり、降ろしたりするコストがあり、あるいは内陸まで持っていくトラックに載せたり、鉄道に載せたりする費用もあります。これが費用の半分以上を占めているわけです。ここは正直、事業規模が大きいことが重要です。取引先と交渉する中で、ボリュームを持っていないと勝てません。

 問 統合の効果は、当初1100億円で発表していましたが、1500億円という試算もあるようですね。どのように積み上げた数字なのですか。

 答 内部的には、いろいろな数字があります。1100億円の統合効果は、非常に堅い部分だと考えています。これは絶対、短期間、3年くらいで達成できるという数字です。このうち半分ぐらいは、荷役や輸送などの業者に支払う貨物費に関するところです。各社はそれぞれの業者と委託契約しているので、当然コストが、高い、低いのバラつきがあります。それを集約していくと、1100億円のうち半分ぐらいは、効果を出せるのです。

 統合して、組織のコストに手を付けないということは、あり得ないので、統合効果の数字としては、もちろん勘定しています。ほかにはシステムの統合効果があります。さらに、取引先との交渉などで、スケールメリットが出てくるはずです。

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