スマホアプリで中古品市場を開拓。2017年の「日本イノベーター大賞」を受賞した。海外展開を加速。社会インフラとして盗品出品などの対策にも乗り出した。組織が大きくなっても、テクノロジー志向を追求していく。
(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

社会的な影響力がある点に気付くのが遅すぎた。
世界市場には絶対に打って出るべきだ。
問 フリマアプリ「メルカリ」のサービス開始から4年がたち、中古品流通の新たな市場をけん引しています。創業当時から現在の状況を予測していましたか。
答 インターネットを使ったCtoC(消費者間)取引に将来性を感じたからこそ始めたサービスですから、市場は大きくなると思っていました。ただ、事業の拡大とともに思い描いていた以上にサービスの広がりが出てきましたね。やればやるほど、『あ、こういうこともできるんだ』と、可能性が広がり続けています。CtoCという事業領域を選んだのは、ある意味、ラッキーでした。
メルカリより前にもCtoCのサービスはありました。ただ、パソコンなどのガジェットや本、女性のファッションなどの取引が中心で、僕はそれをオールジャンルでやれば、すごく大きなビジネスになると考えました。実際、次第にトイレットペーパーの芯を集めて出品する人や、子供が拾ったドングリを売る人なども出てきて、とんでもなく面白いことが起こりつつあると実感しました。その良さをできるだけ殺さないように、自由なプラットフォームとして運営してきたのが、すごく良かったところだと思っています。
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