タイヤメーカー大手から「自動車システムの雄」へと華麗な転身を遂げた。必要な技術をM&A(合併・買収)で獲得し、社内で発展させ価値を生む。だが、クルマは造らない。あえてサプライヤーの道を貫く理由とは。
(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

世界市場のEVシェアは25年に10%が現実シナリオ。
移行が緩やかでも、準備を始めないと間に合わない。
問 約20年前まではコンチネンタルといえばタイヤの大手でしたが、今では自動運転など「自動車システムの先進企業」という印象が強くなりました。
答 転身のきっかけは1998年に米ITTインダストリーズからシャシー事業を買収したことでした。当時の経営陣の狙いは単純明快。『経営をより安定させるために第2の事業の柱を立てたい』というものでした。私自身もその時、ITTから当社にやってきました。
タイヤやゴム・プラスチック部品の事業は今も続けていますが、売上高は全体の400億ユーロ(約5兆2800億円)強のうち150億ユーロ(約1兆9800億円)。残りが自動車システム関連で、タイヤなどの倍を売り上げています。自動車システムで注力するのは4つの新分野。衝突安全ブレーキに代表される『安全性』、燃費向上などを実現する『環境』、EV(電気自動車)で必要となる『パワートレイン』、つながるクルマに欠かせない『コネクティビティー』で、どれも成長が見込めます。
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