50代の改革派社長とタッグを組んで1年。「稼ぐ力という意識が根付いてきた」と手ごたえを感じている。その内に秘める日本のエネルギー改革への思いとは。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=北山 宏一)
(写真=北山 宏一)
PROFILE
[かわむら・たかし]1939年北海道生まれ。62年東京大学工学部卒、日立製作所入社。日立工場長を経て97年常務取締役電力事業本部長、99年代表取締役副社長。その後は日立マクセルなどグループ会社の会長を歴任。2009年4月に日立製作所に復帰、代表執行役会長兼社長に就任。10年4月から代表執行役会長。11年4月から14年6月まで取締役会長。業績不振だった同社の立て直しに辣腕を振るった。17年6月に東京電力ホールディングス会長に就任。

 問 東京電力ホールディングス(東電)の会長になられる際、引き受けるか悩まれたと聞きましたが。

 答 もう年齢を重ねているので大変にちゅうちょしましたが、短い時間ならやれるかな、ということで引き受けました。日本のエネルギー問題というのは、日本の死命を制するぐらいの大問題だと思っていますので。

 東電からの申し出が、社外取締役で会長ということだったので、それならできると思ったんですね。新しい社長が出てきて、代表権を持つ執行役社長として前線に立つ。長期的にその方向性が間違えていないかをチェックする。日々の仕事を全部やるなら年齢的にもきついですが、それならできるだろうと、おこがましくも考えたわけです。

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