日本のインターネットサービス黎明期にITベンチャー経営者として名をはせた。今度は国内屈指のネット企業トップとしてかじ取りを担う。安定志向も取り沙汰される会社にベンチャー気質を取り戻せるか。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=陶山 勉)
PROFILE
[かわべ・けんたろう]1974年生まれ。96年にベンチャー企業の電脳隊を設立。98年青山学院大学法学部卒業。2000年に電脳隊と他のベンチャーが合併し、さらにヤフーに吸収合併されたのを機にヤフー入社。09年に動画配信会社GyaO(現GYAO)社長。12年7月にヤフー副社長COO(最高執行責任者)兼メディアサービスカンパニー長、17年4月副社長執行役員COO兼コマースグループ長に就任。18年6月から現職。東京都出身。趣味は釣り。

 問 今年6月、43歳で副社長から社長に昇格しました。前任の宮坂学さんはまだ50歳。このタイミングで社長のバトンを受け取ったことについて、ご自身ではどう考えていますか。

 答 『1人の社長が1つの経営テーマを掲げてやり抜き、次のテーマに移ったら社長も代替わりするのがいいんじゃないか』『それがネット企業における正しい経営のリズムですよね』。宮坂と私はかねて、こんなふうに話し合ってきました。

 2012年に宮坂が社長に就任してからのテーマは、パソコン中心だった自社サービスをスマートフォンに移植する『スマホシフト』です。完璧とは言いませんが、ある程度成功したので、次のステージに向けて『データの会社になる』と新たなテーマを掲げました。そこで私が社長のバトンを受け、新しい経営体制で臨むことになったのです。