日本のインターネット産業を切り開いて四半世紀、技術力で大手通信会社と勝負してきた。格安スマホにも参入し、業界首位と存在感は健在だ。既存勢力への挑戦はやめない。IT(情報技術)産業をリードする米国勢にも闘志を燃やす。
(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

格安スマホはもっと伸びる。シェア30%は可能。
仮想通貨も登場、いよいよ旧来の仕組み変わる。
問 企業向けのデータ通信サービスが主力事業ですが、このところ大きく伸びているのが格安スマートフォン(スマホ)などのモバイル通信事業ですね。

答 『IIJmio』という我々のブランドが個人向けの格安スマホ市場で1位になりました。ほかにビックカメラなど様々な企業の裏方となって、相手先ブランドでもサービスを提供しています。こちらも伸びています。個人向けのほかに法人向けサービスもやっていまして、両方合わせた回線契約数はこの1年で4割近く増えました。足元では約200万回線になっています。
格安スマホはもっと伸びる市場だと思っています。当社のような企業は大手通信会社からインフラを借りて通信サービスを提供しているので、業界内ではMVNO(仮想移動体通信事業者)と呼ばれています。欧州を見るとMVNOの市場シェアはおおむね二十数%で、ドイツでは45%を超えたとの統計もある。それに対して、日本のMVNOは携帯電話市場全体の7~8%程度のシェアです。諸外国と比べればまだまだ伸びる余地がある。将来的に30%程度までは普及するのではないでしょうか。
[コメント投稿]記事対する自分の意見を書き込もう
記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む