モノづくりの「名門」IHIが揺らいでいる。製造現場でのトラブルが続発。2016年7~9月期まで7四半期連続で業績予想を下方修正する「失態」を招いた。信頼を取り戻すための挑戦は始まったばかりだ。
(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

育てる風土は、うちの会社のいいところ。
モノ売りからコト売りへ。事業形態を変えていく。
問 2015、16年度は現場のトラブルや業績の下方修正が相次ぎましたね。社内で何が起こっていたのですか。
答 まず15年度ですが1つ目として、トルコのイズミット湾の橋梁工事で納期遅延が発生し、相当な損失を出してしまいました。2つ目が新分野と期待した海洋構造物という事業です。予期せぬ設計変更がトリガーとなって担当の愛知工場でリソース不足を次から次へと引き起こしまして。それが度重なる大きな損失につながりました。
3つ目は、モノづくりの会社として『一丁目一番地』であるはずの溶接というプロセスで不適合を起こしました。ある意味、受注を取りにいくことを優先した結果です。
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