主力事業は「鉄道」ではなく、今も昔も「街づくり」だと言い切る。東京五輪を前にした渋谷再開発をはじめ、私鉄各社の中でも明るい材料は多い。沿線人口の減少や高齢化など迫る重い課題も乗り越えられるか。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=竹井 俊晴)
PROFILE
[たかはし・かずお]1957年生まれ。80年一橋大学卒業後、東京急行電鉄入社。二子玉川駅(東京都世田谷区)での駅員業務を皮切りに鉄道事業、バス事業に長くかかわった。分社化業務を経て91年からは「東急バス」に出向。2011年本社取締役。14年常務、16年専務を経て、18年4月から現職。ランニングが趣味で、社内駅伝にも出場する。新潟県出身。

 問 今年4月に経営企画室長から社長に昇格しました。歩んできた畑は正直、本流ではなかったようですね。

 答 バス事業に長くかかわってきました。1991年にバス事業を分社化しましたが、本社で分社の作業をしてそのままバス会社に行きました。バス事業は人件費比率が70%ぐらいあり、100円入っても70円は人件費で取られてしまう。そんな事業って聞いたことないでしょう。燃料費なども合わせると利益は残らず、当時も30億円ほどの営業赤字でした。

 問 どう立て直したのですか。