「アクセシブルラグジュアリー」というコンセプトで、日本でもヒットしたバッグブランド「コーチ」。ルイス氏は業績不振からの脱却を託され、2年半前にトップに就いた。歴史あるブランドの刷新を軌道に乗せる要諦は何かを聞いた。
(聞き手は 本誌編集長 飯田 展久)

ブランドを刷新するには、エネルギーも時間もかかる。
だからこそリーダーは、伝え続けなくてはならない。
問 2016年6月通期の連結決算をこのほど発表しました。
答 売上高は前の期比で7%増の44億9000万ドル、営業利益は同6%増の6億5400万ドル、純利益は同14%増の4億6100万ドルでした。
我々は過去2年間、膨大なコストをかけて、コーチを刷新すべく改革を進めてきました。こうした取り組みの効果が業績に出始めているのでしょう。結果には、とても満足しています。
問 2014、15年度は苦戦していました。2016年度の業績を見る限り、ピーク時の2013年度には及ばないものの、少し好転したようです。どのような改革を実践したのでしょうか。
答 私は2014年1月、CEO(最高経営責任者)に就任し、コーチというブランド、そしてコーチという会社の変革を実践してきました。コーチは今年75周年を迎えますが、過去の歴史は変革の歩みでした。この変遷について、簡単に説明しましょう。
創業当時のコーチは、レザーバッグのブランドでした。極めてシンプルな裏地のないレザーバッグを製造していたのです。当時、日本人はニューヨークを訪れると、こぞってコーチのバッグを買っていました。そこで1988年、三越横浜店に日本1号店を出しました。
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