株式の比率を高める「攻め」の運用を始めてもうすぐ3年。株価変動による振れが課題に。リスク分散からも「国債投資は必要」としつつ、環境対応などで優れた企業への投資も始めた。公的年金を守るため、ガバナンス改革やAIの研究も進める。
(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

株式比率を高めても配当・利息の積み重ねが基本。
ESG投資で高評価企業が増えれば産業は効率化する。
問 農林中央金庫で債券投資部長などを務め、運用に詳しい人材として昨年4月、GPIFの理事長に就任しました。
答 ちょうどその頃は『どうもGPIFの運用成績が相当悪いらしい』という話だけが先行している時でした。そこでまず、とにかく説明責任を果たしていこうと。もう一つ、私のような民間で投資をしていた者がトップをやるのであれば、GPIFという組織をなるべく優れた投資会社のような文化なり、意思決定スタイルなりにしていきたいと考えました。
問 GPIFは2014年10月から株式への投資比率を高める方針に転換しました。17年4~6月期の運用実績は約5兆1000億円のプラスとなり好調です。しかし、ここ2年余りは株価が低迷するとすぐに運用が悪化するなど、振れの大きさも見られます。
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