前社長の突然の退任を受けて、トップに就任して1年3カ月がたった。店舗閉鎖や大規模な人員削減など、“聖域なき”構造改革を加速させている。中間的な価格の商品は売れなくなったと見切り、高額品に注力する。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=-村田 和聡)
PROFILE
[すぎえ・としひこ]1961年2月、東京都生まれ。83年3月慶応義塾大学法学部卒業後、4月伊勢丹(現三越伊勢丹)入社。2009年同執行役員営業本部MD統括部食品統括部長。12年に三越伊勢丹ホールディングス取締役常務執行役員経営戦略本部長。16年同取締役専務執行役員。17年4月同代表取締役社長執行役員。趣味は釣りやカヤックなどのアウトドアだが、社長就任後は楽しむ機会がなくなっているという。

 問 社長就任から1年3カ月がたちました。前社長の大西洋さんが突然退任されたことを受けたイレギュラーな形での登板となりましたが、改めてその経緯についてお聞かせください。

 答 大西前社長がトップだった当時、私は経営戦略本部長でした。戦略を一緒に作ってきたため、反省すべきことは多々あります。5年間かけてやった新しい戦略は、ほぼ100%失敗したのです。積極的に投資しましたが、全部予定通りの売り上げを達成できませんでした。

 新規事業には、(成長に向けた)健全な赤字もありますが、想定以上に悪化していた。ほとんどがどうやっても復活しなさそうなレベルでした。これはやはり一番大きな反省になります。