東京・虎ノ門で4000億円を投じる再開発計画を打ち出した。アジア各都市の台頭を横目にこれまで伸び悩んできた東京。オリンピックを控え、森ビル流街づくりが新たな息吹をもたらすか。

(聞き手は 本誌編集長 飯田 展久)

(写真=陶山 勉)
PROFILE
[つじ・しんご]1960年9月、広島県生まれ。85年、横浜国立大学大学院工学研究科修了後、森ビルに入社。東京都心の大規模再開発事業を主に担当。六本木ヒルズでは地域のにぎわいを生み出し、集客性を高めるタウンマネジメントを手掛ける。2006年取締役、2009年副社長。2011年6月から現職。信条は「オープンマインド」で、既成概念にとらわれず人の意見に耳を傾けるという意味。一級建築士の資格を持つ。

街そのものを変える自信がついてきた。
五輪後の市況悪化はあまり心配していない。

 問 東京・虎ノ門地区で4000億円を投じた再開発プロジェクトを4月に発表しました。

 答 虎ノ門は森ビルが昔からオフィスビル開発を手掛けており、いわば勝手知ったる地域です。霞が関や東京駅に近く、魅力ある立地でした。しかし再開発が進まないままビルが老朽化し、存在感が低下していました。1フロアが200坪程度の小さなビルしかなく、テナントの流出が続いたのです。

 その中で虎ノ門ヒルズが2014年に開業し、人の流れも街の雰囲気も変わりました。2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催も決まり、開発を仕掛けようと決めました。2019年度から2022年度にかけて新たに3つのタワーを開業する計画です。

 問 再開発計画には、地下鉄の新駅開業も予定されます。

 答 東京メトロ日比谷線の新駅ですね。その上にステーションタワーが建ち、既存の虎ノ門ヒルズと合わせればエリア全体で9万坪のオフィススペースが生まれます。情報や人の集積度が高まります。ビジネスセンターとして魅力的なエリアとなるはずです。