業績堅調な小売企業の代表格が国内外で新たな成長に挑む。海外畑からトップに就いて3年目。中国では商品の現地化に乗り出す。「ブランドではないブランド」という個性を急成長の中で維持できるか。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=村田 和総)
(写真=村田 和総)
PROFILE
[まつざき・さとる]1954年、千葉県出身。78年に西友ストアー(現西友)に入社。2005年、良品計画に入社し、執行役員海外事業部中国担当、取締役海外事業部長などを経て15年5月より現職。昨年は86日を海外出張に費やしたが、社長就任前は200日を超えていた。

国内でも大型店に再挑戦して成長を持続できる。
「わけあって、安い」の原点に返り価格引き下げへ。

 問 最高益が続いています。どう評価していますか。思った通りに進んだこと、まだ不満に思っていることは何でしょうか。

 答 2017年2月期は14期連続の増収、6期連続の増益で、最高益を更新しました。同期を最終年度とする中期計画で目標としていた連結売上高3000億円、海外売上高1000億円、ROE(自己資本利益率)15%以上という数値は、すでに16年2月期に1年前倒しで達成済みです。ただ個別の施策をみると『グローバルで在庫を20%削減する』『EC(電子商取引)の売上高を240億円にし、売上高に占める比率を8%にする』といった目標は、課題が多く残っています。

 特にグローバルのサプライチェーンマネジメントは、前の中期計画では全くできなかった。今期からの計画では最優先の目標として掲げています。

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