過去に様々な不祥事があったものの、東証1部上場を果たした。寡占状態での宅配料金の値上がりに、国内利用者の混乱はなお収まらない。物流インフラを提供する企業として「フェアな価値」の浸透を目指す。

(聞き手は 本誌編集長 東 昌樹)

(写真=的野 弘路)
PROFILE
[まちだ・ただし]1956年生まれ。79年慶応義塾大学卒、日本リクルートセンター(現リクルートホールディングス)入社。94年リクルートコスモス(現コスモスイニシア)取締役、2005年社長。リーマンショック後の業績悪化を受けて、09年に同社を退職。10年にSGホールディングス傘下の不動産会社であるSGリアルティに入社し、11年に同社社長。13年SGホールディングス取締役、14年3月代表取締役を経て、15年3月から現職。宮城県出身。

適正運賃はマーケットで自然に決まる。
高すぎれば恐らく選ばれない。

 問 昨年12月13日、東京証券取引所第1部に上場しました。今回は既存株主による株式売り出しだけで、新株を発行していません。資金調達をするわけでないのに、このタイミングで上場したのはなぜでしょうか。

 答 ご指摘のように、新たな資金需要があるから上場したのではありません。そのため、増資はしませんでした。通常は現金でお仕事をいただいておりますので、日々の事業に新たな資金が必要というわけではありません。上場で資金を得て、すぐに何かに投資をしたいというわけでもありません。

 ただし、上場は当社にとって重要なステップだと考えています。我々は、アジアを代表する総合物流企業グループになることを目指しています。社会のインフラを担うという自覚を強く持ちながら成長していくためにも、社会の中での自分たちの立ち位置をしっかりと見ていける会社になりたいと思っています。そのために、株式を上場させ、株価を通じて毎日のように通知表を頂くことが大切なのです。